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『暗幕のゲルニカ』から『制作』へ [本]

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『ジヴェルニーの食卓』が良かったので続いて原田さんの作品を読みました。

 



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9.11 をきっかけに書かれたというこの作品、事件の起こった現代と『ゲルニカ』が制作されたスペイン内乱の時代が交互に描かれます。

『ゲルニカ』を制作するピカソと当時の実在の愛人でそれを撮影した写真家のドラ・マールのエピソードも興味深いです。

架空のスペインの富豪が重要な役割を果たしますが、フィクションがうまく溶け込んでいるのが原田さんの作品の良さです。




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とても良い作品なのですが、当時のアメリカとイラクの大統領の名前が架空のものになっている点はちょっと不自然に思えます。ブッシュとフセインで良いのではないでしょうか?




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こちらは実際の名称。




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こちらも。




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それらはまあいいとしても、ちょっと気になったのは「デミタスカップ」という表記です。

「デミタス(demi tasse)」はフランス語で小さなカップのこと。

tasse がカップですね。

なのでそれに「カップ」をつけるのは余計なのです。

言語が混在しますが「デミカップ」という言い方もあります。




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『ジヴェルニーの食卓』で印象に残ったのでゾラの作品を初めて買ってみました。

 

ゾラと言えば『居酒屋』『ナナ』を含む全20巻の「ルゴン・マッカール叢書」が有名ですが、『制作』もその中の一巻です。

 

翻訳は読みづらくはないのですが、ちょっと古い印象です。

 

それに肝心の内容が

 第14作『制作』(中略)が原因で少年の頃からの親友だったセザンヌと絶交状態になる。

 それはセザンヌが、最後には精神を病み、自殺してしまう主人公のモデルとされたからである。(Wikipedia)

という具合で、今だったら売れそうには思えない運びなのです。

自然主義ということでありのままに描くのでしょうが、この一連の作品を概観するとどうも悲観的になってしまうのです。

セザンヌがそのまま登場するわけではありませんが、これは怒るでしょう。

怒ったのはセザンヌだけではなかったようですし。

 



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それでも上巻を読み始めたのですが、停滞しています。

時間がかかりそうです。


 

 



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続けて原田マハ [本]

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一番の暑さですね。

寝付きは良い私ですが、最近は少し時間がかかります。

朝はずいぶん汗をかいています。

 

冬もそうなのですが、暑い時期はお出かけ前のシャワーがなくてはなりません。




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原田 マハ さんの本を続けて読みましたが、更に二冊買いました。

買ったのは27日ですが、『一分間だけ』は一日で読み終わり、『楽園のカンヴァス』を読んでいます。

 

 

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内容については Amazon の書評などをご覧いただきたいのですが、表記に感心します。

 

これはこの前に読んだ『フーテンのマハ』の文章ですが、“まことに” は “誠に” と表記されるのが普通でこの文章のように表記すると直されてしまうかもしれませんが、意味は “本当に” ということなので “真に” が本来の表記です。 “誠” は当て字です。

 

 

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“享年〇〇歳” と書かれることもありますが、享年というのは “生を享けた年数” という意味なので “歳” はつけないのです。



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“レトリバー” と書かないだけマシですが、”リトリーバー” でなくてはなりません。

retriever の発音については以前取り上げましたのでこちらをご覧下さい。

 

 
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でも『一分間だけ』では正しく表記されています。

 
 
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しかしこちらは “歳” がつけられてしまっています。

 

オリジナルが出た時期にもよるかもしれませんし、文庫化に際して表記を直したということもあるかもしれません。

サイン会などお話しできる機会がもしあるようならお訊きしてみたいものです。

 
 
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犬好きにはたまらない内容で、特にゴールデンを飼っている人は共感できる点が多いでしょう。

でも小説としては、『本日は、お日柄もよく』に似た点もあるのですが、まだ甘さを感じるところがありますね。

この作家の持ち味はやはり経歴を生かしたアート関連のものによく発揮されると思えます。

 

 


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今日から読み始めてもう半分読みました。

強くて魅力的な女性が登場するのもこの作者の持ち味かなと思います。

『一分間だけ』の編集長もそうですが、終わりの方に行ってちょっとどうかなと思える展開がありますし、『本日は、お日柄もよく』ではヒロインがどうして才能があると見込まれたのかがよく伝わりません。

この辺とかどちらも病気を使って物語を進めるその進め方がちょっと甘いと感じる部分でもあります。




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休憩した場所に咲いていました。




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新潮文庫を二冊買ったのでうちわ型の栞をもらいました。



四種類あるようです。



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直木賞候補だったのか [本]

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昨日芥川賞と直木賞の受賞作の発表がありましたが、芥川賞候補の五人中三人が女性で、直木賞に至っては全員女性ということも話題になっていました。

原田さんの『美しき愚か者たちのタブロー』も候補に挙がっていたのですね。

現在開催中の松方コレクション展に行かれる方にはちょうど良い本でしょう。



美しき愚かものたちのタブロー

美しき愚かものたちのタブロー

  • 作者: 原田 マハ
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2019/05/31
  • メディア: 単行本


先日『原田マハの印象派物語』を取り上げたあと、同じ作者の文庫本『本日は、お日柄もよく』を貸してくださる人があったので1日で読みました。

 

 

本日は、お日柄もよく (徳間文庫)

本日は、お日柄もよく (徳間文庫)

  • 作者: 原田マハ
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2013/06/07
  • メディア: 文庫

 

以前買ってみようかと検討したことがありましたが購入しなかったので、良い機会でした。

 

スピーチライターという馴染みのない職業を取り上げていてとても興味深く、またヒロインが支持するその道の達人のスピーチも素晴らしかったので読み進めることができたのですが、途中から選挙に舞台が移ると、なかなかうまく話を進めてはいるもののだいぶ現実離れしてきたなという印象で、ちょっと気持ちが離れてしまいました。

 

なんだか清水義範さんの『国語入試問題必勝法』みたいで、なるほどなるほどと読ませはするものの現実的にはどうなのだろうという感じです。

 

 

思わず涙ぐんでしまうところもあるのですが、一押しというわけにはいきませんね。

 

 

 

以下の写真は iPhoneX での撮影なので画質はいまいちです。



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次いで書店で選んだのがこの二冊です。

『ジヴェルニーの食卓』は出世作で、『フーテンのマハ』はその作品ができる背景などが綴られているので手始めには良いかなと思います。

 

 

ジヴェルニーの食卓 (集英社文庫)

ジヴェルニーの食卓 (集英社文庫)

  • 作者: 原田 マハ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2015/06/25
  • メディア: 文庫






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語り口はうまいですね。

まるで本当にそういうことがあったかのように興味深く読むことができます。

 



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作品に描かれた人々や当時の境遇、交友関係などは綿密な取材に基づいて描かれていると思うのですが、著者の手でそれらの人物に命が吹き込まれているかのようです。



『~印象派物語』も手元にあると描かれた作品を見ることもできてより理解が深まります。

ドガの少女像なんてその本で初めて見ましたし。




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フーテンのマハ (集英社文庫)

フーテンのマハ (集英社文庫)

  • 作者: 原田 マハ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2018/05/18
  • メディア: 文庫

こちらはまだ読んでいません。






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『本日は~』の解説で知ったのですが、原田さんは同じく作家の原田宗典さんの妹なのですね。

彼の本はだいぶ以前何冊か読みました。

ユーモアの感覚がとても好きです。

 

スバラ式世界 (集英社文庫)

スバラ式世界 (集英社文庫)

  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1992/09/23
  • メディア: Kindle版

東京困惑日記 (角川文庫)

東京困惑日記 (角川文庫)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2002/02/08
  • メディア: Kindle版



 


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『原田マハの印象派物語』 [本]

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先日取り上げました魯山人の本や以前買った有元利夫さんの本など何冊か買っていますが、先日買ったこの本はデザインが一変してイメージが変わりました。



背表紙は共通するイメージが保たれていますが、表紙が違いますね。

 



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原田マハさんの本はこれまで読んだことはなかったのですが、パラパラと読んでみますと実質短編小説集のような趣ですね。



知られていることを元に書かれているのでしょうが、原田さんの想像力が生み出した部分もある印象で、物語は興味深く読める読み物として優れていると感じます。

 



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買わせたのはそれだけが要因ではなくて、中に使われている写真、特に色が素晴らしかったのが大きいです。

 

撮影者もクレジットされていますが、機材はどんなものかはわかりません。

印刷を介しているのでデータもそのままではありませんが、非常に自然、と言いますか自然に感じられる色です。

写真は著者が美術館や作品の舞台などに立っている場面などが主体ですが、レフも適切で良い写真です。

 



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これを機に著者の他の作品を読んでみるかどうかは何とも言えませんが、今までも読んでみようかとは思いながら書評などを読んで止めるということを何度かしているので読まないかもしれませんが、この本を読み終わったらまた考えも変わるかもしれません。

 

著者の世界に取り込まれてしまうような、そんな気もするのです。

 

原田マハの印象派物語 (とんぼの本)

原田マハの印象派物語 (とんぼの本)

  • 作者: 原田 マハ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/06/06
  • メディア: 単行本

魯山人の世界 (とんぼの本)

魯山人の世界 (とんぼの本)

  • 作者: 梶川 芳友
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1989/01/01
  • メディア: 単行本

有元利夫 絵を描く楽しさ (とんぼの本)

有元利夫 絵を描く楽しさ (とんぼの本)

  • 作者: 有元 利夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2006/09/21
  • メディア: 単行本


 


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"SALLY GARDEN":本+CD [本]

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以前この曲と本を取り上げたのはもう12年も前のことになってしまいました。



最近この本をデザインした望月さんのことについてお話しする機会がありましたのですが、今回思い出して以前入手できなかった CD 付きのものを入手しました。




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書籍の方は単独で販売されているものと同じで、CD は本の形の台紙に収納されています。




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帯が付いているのが嬉しいですね。

 

 

 

 

売されている CD は紙箱に入っています。

 

どちらも今では絶版、廃盤ですが。

 



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著作権は問題ないので掲載しますが、これは Wikipedia に掲載されているもので、 CD に収録されているものとは少し違いがあります。

 

Down By The Salley Gardens

 Down by the salley gardens my love and I did meet;

 She passed the salley gardens with little snow-white feet.

 She bid me take love easy, as the leaves grow on the tree;

 But I, being young and foolish, with her would not agree.

 

 In a field by the river my love and I did stand,

 And on my leaning shoulder she laid her snow-white hand.

 She bid me take life easy, as the grass grows on the weirs;

 But I was young and foolish, and now I am full of tears.

 

 

CD:DOWN BY THE SALLY GARDEN’S

 

The Sally gardens

 Down by the sally gardens,

  my love and I did meet,

 She passed the sally gardens

  with little snow-white feet,

 She bade me take love easy,

  as the leaves grow on the tree,

 But I, being young and foolish,

  with her did not agree.

 

 In a field, by the river,

  my love and I did stand,

 And on my leaning shoulder

  she laid her snow-white hand,

 She bade me take life easy,

  as the grass grows on the weirs,

 But I was young and foolish,

  and now am full of tears.

 

CD と書籍でも微妙に違いがあります。

 

書籍:THE SALLY GARDEN

 

Down by the sally garden’s

 Down by the sally gardens, my love and I did meet,

 She passed the sally gardens with little snow-white feet,

 She bade me take love easy, as the leaves grow on the tree,

 But I, being young and foolish, with her did not agree.

 

 In a field, by the river, my love and I did stand,

 And on my leaning shoulder she laid her snow-white hand,

 She bade me take life easy, as the grass growns on the weirs,

 

 But I was young and foolish, and now am full of tears.




CD の訳詞は波多野さんで、書籍の方は明記されていませんが多分望月さんでしょう。




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S&G の歌で有名になった「スカボロー・フェア」もオリジナルは伝承曲で、「スカボロー・フェア/詠唱」には P.サイモンと A.ガーファンクルによる「詠唱」が重ねられています。




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波多野 さんの美しい声と つのだ さんのリュートの響きに癒されます。

 

聴いたことがない方は中古が入手できるうちに入手されることをお勧めします。

書籍も是非一緒に。

 



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新訳『夜と霧』 [本]

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先日書店であてもなく見ていましたら昔読んだ本が目に入りました。

 

 

名著の誉れ高い作品ですが、読んだのは社会人になってから先輩に勧められてだったと思います。





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旧訳と並べて置いてあり、今回新訳があることを初めて知りました。

読んでみるとずいぶん読みやすい文章になっていて、優れた翻訳と思えました。

 

 

なるほど原著も新版が出ていたのですね。




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著者は精神科医という科学者で知的レヴェルも高いのでここに記録された振舞いも、だからなのだろうとつい考えてしまうのですが、そうではなくて、中にも書かれているのですが、これだけの精神の高みを維持できるのはそういう立場にあってさえ稀有なことだと思わなくてはなりません。

 

収容所で何が行われたかは数々の出版物で知ることができますが、人が中でどういう意識を持ってどういう体験をしたのかを高いレヴェルで記録したものはこれに極まるといって良いでしょう。

 

今回読んでみて新たに気づいたのは収容所の中の生活をトーマス・マンの『魔の山』の療養所の生活に例えていることですが、なるほどと思いました。

 

 

著者が生き延びることができたのは精神科医であったことも大きな理由であるはずですし、多分人柄や中での振舞い(自分を失わなかったこと)も理由であるだろうと思えます。

 

そして幸運も。

 



夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録

夜と霧――ドイツ強制収容所の体験記録

  • 作者: V.E.フランクル
  • 出版社/メーカー: みすず書房
  • 発売日: 1985/01/23
  • メディア: 単行本
夜と霧 新版

夜と霧 新版

  • 作者: ヴィクトール・E・フランクル
  • 出版社/メーカー: みすず書房
  • 発売日: 2002/11/06
  • メディア: 単行本

明日は母の通院の日なので朝の更新はお休みします。


 


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『高松塚とキトラ』 [本]

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奈良から帰って、古墳と壁画について殆ど知識がないことを痛感したので本を取り寄せてみました。




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被葬者や絵師、壁画のルーツや両壁画の違い、盗掘の様子についての考察などが述べられていて、とても参考になります。

被葬者については何しろ装飾品などがなくなってしまっていて手がかりがないので今のところ誰だかわかっていないのですが、絵師については確定的なことは言えないもののかなり説得力のある説が展開されています。

 

 

天井や壁の絵の違いについても感心しながら読んでいます。 

 

 

専門的に過ぎることもないので私のような最初に手に取るにはちょうど良い内容だと思います。




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明日は親戚で法事があるので朝の更新はお休みします。

 



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『ふたりのトトロ』 [本]

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 新元号のことはあちこちで話題になるでしょうからここでは触れませんが、読み方は違うものの同じ字をお名前に使う方が結構いらっしゃることが話題になっています。先ほどのニュースでは「れわ」と読む男の子のことが取り上げられていました。

 

 ネットの記事では IME などのフロントエンドプロセッサがまだ変換に対応していないと報道していましたが、新元号発表の数時間後には対応した IME もあったとか。多分ネットに繋がっていてアップデートされたのでしょうね。

 MacOS や iOS はまだのようです。

 ただ、職場の Win機で試してみましたところやはり一発で変換というわけにはいきませんでしたが、変換候補の最後の方の「人名地名」(逆だったか?)のカテゴリに踏み込むと変換できました。人名としては珍しくはないようです。




さてこの本は先日買って今日読み終わったのですが、たまたま1988年の今日は『となりのトトロ』の完成試写会の日だったそうです。

もう31年も経つのかと驚いてしまうのですが、今でも愛されていますし、私も好きです。

アニメーションの制作の現場については何も知らないのですが、なるほどと認識を新たにした箇所がありましたので一部引用します。

 

第3章 「どちらのサツキがいいですか?」

    宮崎さんキャラクターを作り始める

P.049

「木原君は、これどう思いますか?」と、宮崎さんは出来たてであろう1枚のキャラクターボー

ドを見せた。

 その絵には、ポニーテールを三つ編みにして、その先を小さなリボンで結んだ女の子が描かれ

ている。さらに続けてショートヘアの女の子のボードを見せた。

「サツキなんですが、佐藤さんにも聞きます。この長い髪のサツキと短い髪のサツキ。どちらの

サツキが良いと思いますか?」

 ここで好春さんと僕の意見が二つに分かれた。

 この瞬間、宮崎さんがニヤッと笑った。どうやら思うツボにはめられたらしい。

 好春さんは長い髪のサツキ。 

 僕はショートヘアのサツキ。

「二人ともその理由を聞かせてください」

宮崎さんの目が鋭くなっている。

好春さんの理由はシンプルだった。

「うーん、ボクは髪の長い方がお姉ちゃんらしくて女の子らしいと思いますし、メイの髪は短い

からその逆がいいかな……。長い髪の女の子の方がボク好きですし……」

 宮崎さんは好春さんから、反対側に立っている僕の方を向いて再びボードを見せた。

 好春さんの答えの何が良かったのか、ご機嫌な笑顔だ。

 ただ僕の答えは、メイが二人になると聞いた時から勝手に決めていた。

「短いサツキですよ!」

……どうしてですか?

 と、その理由が知りたいという顔つきになる。

「動きやすいからです。動きやすさ最優先。きっと元々サツキの髪は長かったんです。その絵の

通りに。でもお母さんがいませんから家事をしてメイの世話を焼く立場です。朝はまず早起きし

て食事の準備ですから、髪を梳かすだの編むだのの時間がありません。それに長いままだと前に

垂れて仕事の邪魔でしょ? だから自分でバッサリ切ってショートヘア。妹の髪は梳いて結んで

あげても、自分にそんな時間は使わないというのがサツキです……で、どうですか?」

…………。

『ラピュタ』の時と同じく相変わらず宮崎さんは僕には何も答えてくれない。そして好春さんの

方へと体を向けた。

 その背中から、

「木原君は、もう帰っていいいです」という言葉が飛ぶ。

 こいう時の長居は無用だ。

 自分の机に戻るその後ろから、宮崎さんの言葉が聞こえてきた。

「佐藤さんはまだまだ女の子のことがわかっていないですね……




こういうことまで考えて作られているのだなあと感心することしきりです。

この本には他にも線の色やオリジナルに発注した水溶性アクリル絵の具のことなど、アニメーションに関わる人ならより興味深く読むことができるであろう事柄があふれています。

 

 

『天空の城ラピュタ』公開後、仕事がなくてセル画を売ることにしたとか、競合会社である徳間書店と新潮社が提携して二作同時公開となった経緯、新しいスタジオ探し、「楽しい映画にしましょう」と、宮崎監督もそれまでになく楽しんで作っていたことなどなど。


 


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また観たくなってしまいました。

『火垂るの墓』と一緒に。



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二度目と二冊目、三冊目:森 絵都 [本]

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NHK のドラマをきっかけに読んだ『みかづき』ですが、ドラマの方は次の土曜が5回目で最終回です。




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原作の方は一度読み終わってすぐもう一度読み、さらに同じ作者の他の本も読み始めました。




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こちらは1日で読み終わり。

ちょっと設定が突飛だなと思いますが、子供の心などをよく掬いあげているなと思います。

 

映画化もされているそうで、主人公の母親役は 阿川 佐和子 さんだそうですが、親友の “ダンフミ” に話したところ「私がやる」と言ったとか。

「だって、母親はチビじゃなくちゃダメなのよ。アンタじゃ、大きすぎるよ。主人公は母親に似てチビであることがコンプレックスなんだから」

「そんなの簡単よ。父親が小さくなればいいんじゃない。この役、私が演ります!」

 

といつものやりとりがあったようです。




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こちらは昨日読み始めてもうすぐ読み終わるところです。

三冊読んで感じるのですが、人がよく描けていますね。

観察力が鋭いのでしょう。

 

ヒロインは自分がよくわからず読んでると危なっかしいと思える箇所もありますしそんなに極端に変わるものかと思える場面もあるのですが、本人の心の中では確かにそのくらいの重大事なのだろうと思わせる筆力があります。

『みかづき』と同じようにある時期を描きこむと時間が飛びます。

小学生から高校卒業まで。

恋愛への憧れ、自分でもなぜかわからない熱中。

「すごく、わからなくなった。岸本がなんで俺を好きなのか。俺のどここを好きなのか」

………


作者は女性としては使いづらいだろうと思える言葉も使いますが、

日常生活ではそれも普通にあることなので、不自然とは思いません。




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単行本も手元に置きたいと思いましたが、出版社ではすでに絶版の扱いです。




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未読のサイン本を見つけました。




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フリーペーパーと未開封のお手紙付きです。




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第七章 赤坂の血を継ぐ女たち

P.403

 たとえば学校教員の場合、四月一日に辞令を受けた新卒者が、早ければ四月六日ごろには赴任先で教鞭をとっているケースも稀ではない。大学時代の教育実習を記憶に留めるばかりのアマチュアが、いきなり先生になるのである。

 そんなことは塾では許されない。保護者から月謝をもらっている以上、塾の教師は最初の一日目からプロであらねばならず、教える技術において学校教員の何歩も先を行く責任がある。


アマチュア云々は楽器を教える先生にもそっくりそのまま言えます。



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『永遠の出口』も千葉が舞台になっているので親しみを感じますし、昔存在したお店の描写など、懐かしさを感じます。

千葉駅のレコード店とは多分 Laox に変わる以前の “朝日無線” でしょう。セントラルプラザらしき場所も描かれます。千葉そごうも登場。内房線の八幡宿駅まで。

 

 

三冊読みましたが、『みかづき』が良いですね。

 

さらに他のものを読むかどうかはまだ決めていません。

 



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『みかづき』 [本]

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NHK の土曜ドラマをいつも視ているのですが、先週からは 森 絵都 さん原作の『みかづき』です。

2017年の本屋大賞第二位

(一位は『蜜蜂と遠雷』(恩田 陸)。四位にはやはりドラマ化された『ツバキ文具店』(小川 糸))

となった他、

 王様のブランチブックアワード2016 大賞谷原賞

 第12回(2017年)中央公論文芸賞

ともなっています。




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あまり期待しないで視始めたのですが、キャストも良くなかなかよくできていたので原作を読み始めましたが、昨日で読み終わってしまいました。




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今日から二度目です。




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八千代台や津田沼、稲毛といった身近な地名が出てきますので親しみが持てます。

物語はまだ塾という言葉を教員も知らなかった時代に塾を始めた二人に始まってその子と孫までの物語で、ヒロインの千明の母(シングルマザー)も登場して、時の流れをたどる事ができます。

千明もシングルマザーですが、この背景となっている時代には塾以上にシングルマザーは奇異な目で見られたに違いありません。

 

小学校には行けなかった(「国民学校」に変わってしまった)千明は公の教育というものに根深い不信感を持っています。

用務員室で子供たちに勉強を教えて教え方が上手と評判だった大島吾郎を取り込んで塾を始め(家族も始め)、やがて塾の規模を拡大して行きます。


この辺のエピソードもニヤリとしてしまうのですが、ドラマでは少し設定が変えられていますがそれもまた良かったです。




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進学塾と補習塾に分化するなど塾を取り巻く環境と共に塾も変化して千明の考え方も少し変わっていくようですが、それが吾郎と袂を分かつ原因にもなります。

子供は三人姉妹でうち長女は千明の連れ子ですが、個性が際立っていて上手く書き分けられています。

 

やがて子達も家庭を持ちますがそれも当たり前の成り行きでないのが作家の力の見せ所であると思いますが、長女の子は男の子と女の子。

千明と吾郎の初孫である一郎はやがて自分では考えてもいなかった道に進むのですが、この辺の筆の運びも上手いですね。

 

恵まれない家庭の、塾に通うができない子供たちに教育の機会を与える事ができないか。

 

ラストが鮮やかで未来に希望が持てます。

 

塾同士の競争や引き抜き、誹謗中傷、待遇改善要求と独立、文部省との確執と協調など、教育をめぐる時代の変化も描かれていて門外漢には興味深く読む事ができます。




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モデルは市川市真間で創業した市進学院とのことです。

 

歳を重ねてからの大島吾郎の姿には柴田恭兵のイメージがかぶりますが、ドラマで吾郎を演ずる高橋一生がどういう人物を見せてくれるのかも興味深いです。

千明を演ずる永作博美は吾郎を取り込んでゆくところなどぴったりという印象ですが、第一回で見せた病床の姿はいまひとつ(メイクのせいか)という印象でした。

 

 

勉強ができない子供たちは総じて落ち着きがなく一つのに集中する事ができない。

自分で問題を解く事ができて解ることの喜びを知れば伸びていくことができる。

 

 

子供の成績がどうして伸びないのか、その理由と解決策も述べられていて(全てがこうであるとはもちろん言えないでしょうが)教育に関心のある人には読んで損のない物語だと思います。


 


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