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『魚が出てきた日』 [映画]

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ある程度の年齢の人でないとこの映画のことは知らないと思いますが、TV で放映されたこれはとても面白くて強く印象に残っています。




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ずっと DVD 化されなくて観ることができなかったのですが、先日検索してみましたら何年か前に発売されていたようです。

待っていた人も多いはずです。




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監督、撮影、音楽は『その男ゾルバ』のスタッフで、トム・コートネイは『ドクトル・ジバゴ』で知られています。

 

古いのでアスペクト比も 1.33:1 で、画質も良いとは言えませんが、そんなことは問題ではありません。




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冒頭で触れられるのですが、この映画が制作される前年、「パロマレス米軍機墜落事故」と呼ばれる事故が起こっています。

スペイン上空で米軍機同士が衝突し、水爆四個が落下しています。




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で、これに続いてこのような字幕が流れます。

(この映画はギリシャが舞台なのでギリシャ語の部分は英語の字幕が出ます)

 

 BUT ONE THING IS ABSOLUTELY PLAIN

 でも一つだけはっきりしてる

 

 THE NEXT TIME IT’S UNLIKELY TO BE SPAIN

 次はスペインではなさそうよ

 

これを見てすぐ連想するのは『マイ・フェア・レディ』です。

 The rain in Spain stays mainly in the plain.

 スペインの雨は主に平野に降る

plain は上の字幕にもあるように “明確である” という意味もあります。

 

『マイ・フェア・レディ』は説明の必要はないかもしれませんが、オードリー演じる田舎娘イライザが言語学者ヒギンズ教授(レックス・ハリスン)にレディに仕立てられるという物語で、まず彼女のコックニー訛りの矯正が行われます。

コックニー訛りというのはロンドンの下層階級の話す言葉の訛りを指していて、大きな特徴は二つあります。

一つ目は H が発音されないこと。

ヒギンズがイギンズになります。

 

フランス語の影響でしょうか。

 

もう一つは “エイ”と発音すべきところが ”アイ” となってしまうこと。

 

上の例文のレインがラインに、スペインがスパインに、ステイズがスタイズに、メインリィがマインリィに、プレインがプラインという具合です。



『マイ・フェア・レディ』が作られたのは 1964年ですから、この映画(1967年)もニヤリとさせる意図があったのかもしれませんね。




さて映画は墜落した(爆弾二つと謎の荷物はパラシュートで投下した)パイロットとナビゲーターが島にたどり着く(泳ぎ着く)のですが、なぜか二人ともパンツ(下着の方)一丁です。

この姿でこそこそと隠れたり食べ物を盗んだりする姿が可笑しくてたまらないのですが、そのパンツが時代を感じさせるだけでなく、パイロットの方はなぜか婦人ものではないかと思われる大きさしかありません。細部がはっきり見えないのでなんとも言えないのですが、ナビゲーターの方は当時の紳士物として普通なんですよねぇ。

 

エンディングでは魚が大量に浮いてきます。

指揮官は「防護服を?」と問われても「もう遅い」というほかありません。

 

フラックコメディですが、いろいろ笑えるポイントがありますし、あの事故を経験した日本ではただ笑ってだけはいられない怖さもあります。

 

表現としては今となってはちょっと古いと思われるところもありますが、オススメです。

 

 

出演者の多くは『黒いオルフェ』のように地元の素人ではないかと思います。


 


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(The Great) Gatsby [映画]

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野崎さんの訳になる『華麗なるギャツビー』を読んだのは随分以前のことですが、書店で村上さん訳を手にして久しぶりに読みました。

村上さん曰く翻訳には賞味期限とでもいうべきものがあるそうで、ご自身の訳もそうだとおっしゃっています。

解説が実に充実していて作者についても改めて知ることになりますが、村上さんがどうしても日本語の適切な言葉がなかったという “old sport” は「オールドスポート問題」とも表現される難問であるそうです。

野崎さんは「親友」と訳していますが、さすがにこれは浮いている感じで、話し言葉としてとても不自然に思えます。

かといって「友よ」でもなんか違うと思えて、結局「オールド・スポート」と訳すほかないのかなと思えます。

 

その後野崎訳をもう一度読み、他の訳はどうかと光文社の新訳シリーズを今読んでいるところです。




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そしてさらに先日から映画化されたものを鑑賞しています。

一本目はこの映画のイメージを決定づけているとも言えるロバート・レッドフォード主演のもの。

デイジーはミア・ファロー。

ニック役のサム・ウォーターストンは目立たない存在で語り手でもあるというイメージをよく出していたと思います。

トム役のブルース・ダーンは富豪の息子で鼻持ちならない俗物という感じをなかなか出していましたが、ディカプリオ版のジョエル・エドガートンの方がよりいやらしさが出ていたと思います。

ディカプリオ版のニックはトビー・マグワイアで、スパイダーマンのイメージが強いのですが演技は良いのですが傍観者では終わらない感じを漂わせていました。

 

ロバート・レッドフォードは見た目も演技も大変良いのですが、いかんせん役柄に対して歳をとりすぎている印象です。出征してから五年後ならもっと若いはず。

 

総じて原作の掴みどころのない感じ(謎めいた感じ)やスチール写真の光に溢れているようなイメージは良いと思のですが、原作のエピソードの取捨選択が少し違うのではないかという印象をどうしても持ってしまいます。

 

ディカプリオ版は批判もあるようですが、実を言うと当初はレッドフォード版の方が良いだろうという先入観を持って観始めたのですが、評価を改めました。

重要なポイントとなる場面を丹念に繋いでいって、物語の流れが自然になっています。

あの場面でどうしてそういう展開になるのかというポイントが、会話や演技によって自然に納得させられる仕上がりになっています。

これは野崎訳でもよく分からなかったポイントでもあります。

 

ディカプリオは特に好きでもなかったのですが、見直しました。

特にトムに掴みかかる場面での “人を殺したことのある男の顔” が見事でしたね。




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ディカプリオ版で印象に残ったのはゴルファーのジョーダン・ベイカーを演じたエリザベス・デビッキでした。

レッドフォード版で描かれていた “ごまかし” をする人間であるという描写は全部割愛されていましたので人物像が少し変えられていました。

ニックとの関係も省かれていましたが、最後にニックがまた元の世界に帰って行こうとする場面の “別れ” の描写が辻褄が合うようになっていました。

 

レッドフォード版で印象に残っているのはギャツビーの車のヘッドライト。

最初に見たときにああこれはエックルバーグ博士の目だなと思ったら、途中でオーバーラップする場面があるではありませんか。

 

レッドフォード版では事故の場面は描かれませんが、これはそういう時代でもあったからなのでしょう。

 



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ディカプリオ版は映像が素晴らしいですね。

イーウト・エッグやウェスト・エッグや豪邸が素晴らしく、目を奪われます。

 

パーティーの場面やトムたちの乱痴気騒ぎは過剰なほどの狂騒で、ちょっとやりすぎかなと思えなくもありません。

音楽は原作通りではありませんが、これも賑やかすぎるようにも感じました。

原作ではオーケストラの描写もありますが、楽器編成がかなり変則的です。

作者はこちら方面にはあまり詳しくはなかったのかもしれません。

 

未だに謎であるのはどうしてあの場面で車を買えた 替えた のかという重要なポイントです。

これはディカプリオ版でもよくわかりません。

 

これがその後の展開に決定的に重要な意味を持つのですが、その理由がわかりません。




グレート・ギャツビー (新潮文庫)

グレート・ギャツビー (新潮文庫)

  • 作者: フィツジェラルド
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1989/05/20
  • メディア: 文庫


グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

  • 作者: スコット フィッツジェラルド
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2006/11/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


グレート・ギャッツビー (光文社古典新訳文庫)

グレート・ギャッツビー (光文社古典新訳文庫)

  • 作者: F.スコット フィッツジェラルド
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2009/09/08
  • メディア: 文庫
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光文社のこの新訳シリーズは初めて読みましたが、確かに読みやすい訳になっていて会話も自然なのですが、なんと言いますか原書の詩的な香りというものは失われてしまっていると思います。

 

これから原書を読もうとしているところです。

 

The Great Gatsby (Evergreens)

The Great Gatsby (Evergreens)

  • 作者: F. Scott Fitzgerald
  • 出版社/メーカー: Alma Books
  • 発売日: 2016/10/20
  • メディア: ペーパーバック

華麗なるギャツビー [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
  • メディア: Blu-ray

華麗なるギャツビー [WB COLLECTION][AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • メディア: Blu-ray

村上さんの解説だったでしょうか、これはニックの人生開眼の物語とありました。

人生開眼といえばサリンジャーの『ナイン・ストーリーズ』の「ド・ドーミエ・スミスの青の時代」もそうですね。

 

ディカプリオ版ではニックがカウンセリングを受けていて治療の一環で「書く」という形で物語が始まります。

そしてそのエンディング。

タイプで打たれた表紙の GATSBY というタイトルの上にニックはペンで THE GREAT と書き足します。

 

村上さんによれば作者はタイトルに大層迷ったのだそうで、 The Great Gatsby というタイトルにも納得はしていなかったようで、映画のエンディングはそれを表現しているようです。

 

原作を随分読み込んで映像化したなという印象で、これはもう一度観ても良いかなと思っています。




 

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Jurassic World: Fallen Kingdom [映画]

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いつもの練習場所が塞がっていたので練習は金曜日に繰り延べして、久しぶりに映画を観に行ってきました。

映画は『ジュラシック・ワールド/炎の王国』。

内容についてはまだ上映中ですので詳しくは触れないことにします。

 

行ったのは以前も利用したことがある TOHOシネマズ。

千葉市内にも映画館はありますが、船橋のこの劇場が一番設備が充実しているのです。

吹替版と字幕版のほか 3D/4D のほか特殊効果(振動や水しぶきなど)が感じられる方式(別料金が必要)もあって迷うのですが、結局時間の関係で結局 2Dの吹替版を真ん中より前方の席で鑑賞。

 

ここは平日は駐車料金は無料だそうで、ゆっくりできました。

休日でも映画を鑑賞する人は四時間無料です。

 

 

前作でおなじみの俳優さんが出るほか、懐かしい出演者も。

恐竜の数は今までで最多で、前回登場した新種も出ますし、新しいものも登場します。

新種はもっと大きいかと思いましたが、獰猛さでは最強であるほか新たな能力も獲得しています。

 

ヴェロキラプトル(英語の発音では “ヴェローシラプトー”)の “ブルー” も成長しています。

 

前回とは監督が変わりましたが、映像の美しさでは前回の方が印象に残るシーンが多かったですね。

 

あそこでは普通助からないだろう、というシーンもありますがまあ、娯楽なので。

人が食われるシーンがあるのもお約束。

 

料金はシニアは 1,100円でした。ラッキー。

 

 

ところでこの映画の邦題ですが、「炎の王国」はどこから出てきた訳なのか不明ですね。

fallen は落ちたという意味(fallen hair なら 抜け毛)ですが、ここで適当な訳語を探すなら「堕ちた王国」、「崩壊する王国」か「王国の終焉」でしょうか。

炎は火山のシーンで見られますが、どちらかといえば溶岩や噴石の方が多いです。

 

最初は Fahrenheit(ファーレンハイト。人名。華氏=°F)からの連想かなと思いましたが、綴りが違いますしね。

ちなみに摂氏(℃。セ氏)は Celsius(セルシウス)ですね。

 

ブラッドベリの「華氏451度(Fahrenheit 451)」は本の所持や読書が禁じられた世界を描いた SF小説で、タイトルは紙が自然発火する温度(約233℃)から取られています。




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建物の入口に色々禁止事項が書かれたシールが貼ってあって中は撮影はできなかったので、建物の外を。

 
 


 

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音楽が素晴らしい映画は印象に残る [映画]

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公開時間が拡大したとのニュースもありましたし、観覧の申込をしてみました。

当たるでしょうか?

 

 

写真は以前アップしたお父さんのリーリーです。

 

 


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さて先日の三連休では久しぶりに小ホールを借りて昔の映画を楽しみました。

大画面なのでブルーレイです。




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この頃の映画はほぼ二時間ぴったりですね。

二本観たところで残り時間が少なくなりました。





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こちらの二本も用意して行ったのですが、次の機会にします。

4本とも音楽が素晴らしい映画です。

 

『太陽がいっぱい』はパトリシア・ハイスミスの原作を映画化したものですが、トムが依頼を受ける場面がカットされ、結末も変えられています。(原作では完全犯罪)

原作も読みました。

ニーノ・ロータの音楽が素晴らしいですが、解説によればロータはルネ・クレマンとの仕事にあまり良い感情を持っていなかったらしいです。

ルネ・クレマンはこの7年前の ’52年に『禁じられた遊び』を撮っていますが、これも言うまでもなく音楽が素晴らしいですね。

『禁じられた遊び』はリバイバルで映画館で観ましたし、原作の角川文庫は複数冊買って10回以上は読みました。

 

 

『ロミオとジュリエット』は TV で観たような気もしますが、映画館では観ていません。

これも音楽はニーノ・ロータで、テーマ曲 “A Time For Us” が実に美しいですね。

 

当時主演の二人(レナード・ホワイティングとオリヴィア・ハッセー)の若さと美しさが評判になりましたが、シェークスピアの原作では若いんですよね。


 



『ある愛の詩』はヒットしましたね。

公開時に観ました。

今観ると展開が早く感じられるのですが、いくつかの場面はよく憶えています。

サントラの LP を買って何度も聴き、楽譜も買いました。

原作はエリック・シーガル。

原作も読みました。

 

Wikipedia によればエリック・シーガルは『イエロー・サブマリン』の他いくつかの脚本を書き、当初この映画の元となった脚本も書いたそうですが、人の勧めにより小説化したものがベストセラーになりました。

実話が元になっているそうです。

 

今はこのような映画は作ることはできないと思いますが、音楽は今でも色褪せていませんね。

 

フランシス・レイにとっては『白い恋人達』とともに代表曲と言えるでしょう。

 

 

ライアン・オニールは後に『ペーパー・ムーン』で娘と共演していましたね。

 

 

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ところで『太陽がいっぱい』のクレジットを見ていたらおや?と思いました。

MUSIQUE DE NINO ROTTA とあります。クレジットでも Rotta となっていました。

 

 

写真は封入されていたブックレットのものですが、公開当時のポスターのようです。

 



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こちらはディスクのパッケージの裏ですが、やはり ROTTA ですね。
当時はそう表記したのかとも思いましたが、検索しても Rotta という綴りは一つも出てきません。

『ロミオとジュリエット』にはブックレットは入っていなかったので再生してみないと確認できません。

今のところどうだったのかはわかりませんが、もし間違いだったとしたら、もともと快く思っていなかった監督に対してさらに悪い感情を持ったかもしれませんね。

 
『ウェスト・サイド物語』は説明の必要もないと思いますが、バーンスタインの音楽は傑作です。

知る人ぞ知る話ですが、バーンスタインは作曲はしましたが、オーケストレーションを始めとする編曲は他の人が手がけています。

 

“Tonight” が一番有名ですが、最高の傑作は “Maria” ですね。

 

この映画は当初別の形で構想されたものの長い間日の目を見ず、形を変えて現在の形になりました。

 

『サウンド・オブ・ミュージック』と同じロバート・ワイズ監督ですので冒頭の上から降りてくるカメラの視点がよく似ています。

 

 

次回の二本立てが楽しみです。



 

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久しぶりの "AMADEUS"、ディレクターズカット Blu-ray [映画]

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しばらく前の新聞広告で知ったのですが、11月に映画『アマデウス』を上映して音楽を生のオーケストラで演奏するというコンサートが行われます。

昨年ロンドンで初演されて大評判になったそうで、日本では11月に渋谷のオーチャードホールと兵庫県立芸術文化センターで行われます。

http://www.ints.co.jp/amadeus-live/index.htm



似たような試みは「映像の世紀」などでも行われていたように思いますが、『アマデウス』でこれをやると言うのはとても良いアイデアです。

 

オーケストラはオーケストラアンサンブル金沢で、当然合唱団も編成されます。

オルガンはどうするのかわかりませんが。

 



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チケットは入手したのですが、本番の前にしばらくぶりに映画を観ようと思い、ブルーレイを取り寄せました。

しばらく前に限定版で発売された日本語吹き替えを追加収録した盤で、追加の吹き替えにはほぼ当時と同じ顔ぶれが起用されています。

アマゾンのレビューでも概ね好評のようです。

 

劇場公開版の DVD も収納されているのですが、観てみると色あせた印象があります。

当時の DVD もありますので比較してみることもできるのですが、記憶の印象より色などが古めかしくなったように思います。

もともとロウソクの明かりだけで収録するなど古色がいい味を出しているのですが、やはり古くなってしまったなという印象があります。

 

 

ディレクターズカットの Blu-ray を観てみますと、その違いは歴然です。

まあ小ホールのスクリーンは 150インチもあるので DVD では解像度が苦しいのは当然ですが、Blu-ray は新たにリマスターされているようで、当時の印象が蘇ります。

 

音についてもかなり良くなっていて、細かい物音も良く聞き取れます。




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劇場公開版でカットされていた部分の新たに収録された吹き替えはレビューで言われていたような 30年の時間経過を感じさせるような不自然さは感じないのですが、サリエリの吹き替えを担当した日下武史さん(追加収録部分は水野龍司さん)についてはちょっと注文をつけたい感じです。

 

老人になったサリエリのメイクも演技も見事なのですが、吹き替えの日本語は若い時も老人のシーンでも調子が同じです。老人には老人の声のトーン、喋り方があるはずです。この点だけが惜しいです。


 

 

それからこれはレビューでも言われているのですが、A minor などを字幕でも吹き替えでもエーマイナー、などとしています。

ここは音楽映画ですから イ短調 と言ってもらいたいところです。

音名も F とか C とかでなく、ファ、ド  と言ってもらいたいです。

日本語字幕は DVD と Blu-ray では少し違いがあるのですが、この点は同じです。

 

第一小節、第二小節 というのも変。

普通は一小節目、二小節目。

ベーストロンボーンでなくてバストロンボーン。

まあ、この辺は普段やってる人でなければわからないかもしれませんね。

 

またサリエリが計画を語る場面で「デスマスク」を先に作って、その後モーツァルトの葬儀が行われるという妄想を述べるのですが、この部分は Death Mass(死者のミサ)です。

モーツァルトに作曲させた “Requiem” (死者のためのミサ曲)をモーツァルトの葬儀で流す。作曲者はサリエリ。というわけなのですが、吹き替えの中ではミサ曲という言葉も出てくるので、この部分の日本語訳の意図はちょっと不明です。


 


音楽については使い方が誠に巧みで言うことはないのですが、「グラン・パルティータ」(K.361 『13管楽器のためのセレナード』)が編曲されてしまっている(楽章の途中で最後に飛んでしまっている)のが残念です。


最後の、馬車が墓地に向かって出発する場面ではいつも涙ぐんでしまいます。

見送ったのは家族やコンスタンツェの母、サリエリなどの数少ない理解者、そしてスパイを務めたメイド。

メイドまで泣いていますが、あの涙はどういう涙なのでしょうね?




 

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「トリスタンとイゾルデ」(映画) [映画]

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朝、通勤途上でタヌキを見かけることがあります。

昨日もそうでしたが、大抵は動かなくなった姿ですが先週は珍しいことに二匹、道路を右から左に横切りました。

はっきりとは見えませんでしたが、親子だったかもしれません。



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さて先日二期会の「トリスタンとイゾルデ」が良かったという話を聞きましたのでオペラのライヴ映像を探していたのですが、やたらに映画のディスクが登場します。

 


 

トリスタンとイゾルデ [Blu-ray]

トリスタンとイゾルデ [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: Blu-ray

 


 

 

 

 

どうやらワーグナーも取り上げたイギリスとアイルランドを舞台にした物語で「ロミオとジュリエット」の原型とされている伝承を映画化したもののようです。

 

監督は「エイリアン」のリドリー・スコット。

一貫して抑えた色調ですが、美しい映像がさすがです。

イゾルデが船に乗って嫁入する場面のなんと美しいことでしょう。

 

ワーグナーの物語とは細部が少し違いますが、トリスタンはフグの毒によって仮死状態になって、イゾルデの住むアイルランドに黄泉の国行きの船で流れ着きます。

薬草の知識によってイゾルデは毒を解毒し、冷え切ったトリスタンを自ら温めます。


いつものミニシアターでブルーレイの美しい画像を堪能しました。

次はワーグナーの舞台を鑑賞することにしましょう。







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大画面で観る "GODZILLA 2014" [映画]

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大画面で堪能したのは昨年の新作のゴジラです。

 

 

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背後にプロジェクターがあります。

 

 

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このくらいの大画面になると Blu-ray でないとちょっと厳しいですね。

 

 

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これがコントローラーです。

 

 

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明りを消すとこんな感じです。

 

 

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内容はさすがに迫力がありますね。

音響もすごいです。

自宅で観るのとは大違いです。

 

しかし内容のドラマとなるとどこかで見たようなストーリーの断片がつなぎ合わされているという印象です。

歴代のゴジラ映画がどんな内容だったか観ていないのでなんとも言えませんが、特撮のリアルさなどは別として内容的には最初の作品をどうやっても越えられないのではないかという感想を持ちました。

 

その Blu-ray 版も手配しました。

この場所で観てみようと思います。

 


Pen (ペン) 2014年 7/15号 [ゴジラ、完全復活!]

Pen (ペン) 2014年 7/15号 [ゴジラ、完全復活!]

  • 作者:   
  • 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
  • 発売日: 2014/07/01
  • メディア: 雑誌


どれだけの人が関わるのか、どれだけの資金が必要なのか、想像を超えているようです。
「ゴジラ」を’愛する人がいる限り、新たな作品が作り続けられるでしょうね。



 

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「ゴジラ」(1954年) [映画]

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先日ゴジラについて触れましたが、考えてみるとまともに観た記憶がありません。

ホテルのテラスに設置されたゴジラヘッドは 1992年の「ゴジラvsモスラ」の造形なのだそうで、観客動員が多かったのがその理由だそうですが、Amazon で評価をみるとあまり褒めたものがありません。

 

そこでシリーズ最初の記念碑的作品をまず視ようというわけで中古の DVD を買ってみました。

 

 

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このケースが時代を感じますね。

2001年円谷英二生誕百年記念

というシールが貼ってあります。

 

 

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昨日から寝る前に少しづつ視ることにしたのですが、いつもの練習場所は本来はミニシアターなのでここで再生して視ることも可能です。


再生設備の利用料がいくらなのか訊いてみないとわかりませんが、割引はないでしょうがそれほど高いものではないのではないかと思います。


さて「ゴジラ」の音楽といえば伊福部昭さんですが、Wikipedia をみると独学で作曲を勉強されたようですね。
1935年、パリでのコンクールの応募して一位になったのが作曲家としてのデビューになったそうです。

映画音楽としての最初の作品は「銀嶺の果て」 (1947年)。

 

「ゴジラ」のあの印象的な音形について

 もともとゴジラのテーマは『ヴァイオリンと管弦楽のための協奏風狂詩曲(ヴァイオリン協奏曲第1番)』の管弦楽トゥッティ部分からの転用であり、この曲におけるリズム細胞の構築の仕方がラヴェルのピアノ協奏曲に良く似ている。「ゴジラのテーマ」の旋律はゴジラ第1作(1954年)より前に、映画の『社長と女店員』(1948年)や『蜘蛛の街』(1950年)でも使用されている。 

とあるのは初めて知ってちょっと驚きですね。

「ゴジラ、ゴジラ、」と聞こえますものね。

 

『管絃楽法』は ベルリオーズ/R.シュトラウスや H.マンシーニ、R.コルサコフなどが書いていますが、伊福部さんも書いています。

 『管絃楽法・上巻』音楽之友社、1953年

 『管絃楽法・上巻補遺』音楽之友社、1968年

 『管絃楽法・下巻』音楽之友社、1968年

 

たいてい自分の作品を作例として使っていますので知っている作品が載っていると理解の助けになりますね。

「ゴジラ」のスコアも今度見てみようかなあとちょっと考えています。

 

 

この DVD、伊福部さんへのインタビューが収録されているのも興味深いですね。

 

 

明日は母の通院の日なので朝の更新はお休みします。

 

 

 

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久しぶりの「禁じられた遊び」 [映画]

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禁じられた遊び(トールケース) [DVD]

禁じられた遊び(トールケース) [DVD]

  • 出版社/メーカー: アイ・ヴィー・シー
  • メディア: DVD
    禁じられた遊び (角川文庫 赤 258-1)

    禁じられた遊び (角川文庫 赤 258-1)

    • 作者: フランソワ・ボワイエ
    • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
    • 発売日: 1970/05
    • メディア: 文庫

    先日久しぶりにこの映画のテーマ曲を聴いたので昔観たこの映画をまた視たくなりました。

    映画館で初めて観たのは中学生のときでした。

    テーマ曲以外の曲は何だったかなと思い調べてみると、次のページが見つかりました。

 


「アメリアの遺言」も使われていたのですね。


久しぶりに本も読んでみましょうか。

中学生の頃、少なくとも 10回は読みました。

花輪 莞爾さんの訳も良いのです。


Amazon で見ると、どうやらもう絶版のようですね。


古本なら手に入りますので、お読みになったことがない方はぜひ。





 

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映画版『カルメン』 [映画]

カルメン [DVD]

カルメン [DVD]

  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
  • メディア: DVD

 

歌劇の DVD を Amazon で検索してみたら、映画版も引っかかりました。


これは映画には違いないのですが、舞台でなくオールロケで収録した実写版『カルメン』です。

カルメン:ジュリア・ミゲネス、ドン・ホセ:ドミンゴという配役で、演奏はマゼール指揮フランス国立管弦楽団とあります。


物語としての映画や『カルメン』を素材にした作品も何種類かあってそれぞれ評価されているようですが、『カルメン』の魅力の大きな部分はビゼーの音楽ですので、この DVD はそういう意味では最右翼でしょう。



さて 12月の本番に関して明日ちょっとした打ち合わせがあります。

楽譜を持って行って伴奏をしてくださる予定の方と打ち合わせです。

今回フルートが3人になりそうなので曲が重ならないようにしなければなりませんが、一人は海外出張中で来月にならないと打ち合わせができません。

もう一人は前回出演された方のお嬢さんで音楽教室で教えていらっしゃるとか。


多分二曲くらいやる事になると思いますが、合わせがどのくらいできるのかにもよりますがデュエットもできたら良いなと考えています。





 

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