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「生きる」(谷川俊太郎)を読む [本]

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以前 NHK のドラマ「この声をきみに」に少し触れましたが、初回の放送で朗読されていた「生きる」が印象に残りました。

 

ずいぶん以前から小学校の教科書に載っていてこの詩にインスピレーションを得て新しい作品がたくさん作られたりしているようです。

 

生きるわたしたちの思い

生きるわたしたちの思い

  • 作者: 谷川俊太郎withfriends
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川マガジンズ
  • 発売日: 2008/07/30
  • メディア: 単行本

生きる わたしたちの思い第2章

生きる わたしたちの思い第2章

  • 作者: 谷川俊太郎withfriends
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川マガジンズ
  • 発売日: 2009/03/27
  • メディア: 単行本

私の時代にはこの詩は載っていませんでしたので新鮮な思いで聞きました。

 



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読んでみようと思い詩集を探しましたが、二冊目の谷川さん自選集だというこの文庫を買ってみました。



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しかし「生きる」は載っていましたが、同じタイトルの別の作品でした。

以前ご紹介しました「あなたはそこに」は収載されています。

 

「朝のリレー」もこの自選集には載っていません。

 

自選 谷川俊太郎詩集 (岩波文庫)

自選 谷川俊太郎詩集 (岩波文庫)

  • 作者: 谷川 俊太郎
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2013/01/16
  • メディア: 文庫

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あなたはそこに

あなたはそこに

  • 作者: 谷川 俊太郎
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2003/11
  • メディア: 単行本

以前取り上げましたこの作品が一番のお気に入りです。




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そういうこともあろうかと絵本も一緒に注文しました。

 

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生きる (日本傑作絵本シリーズ)

生きる (日本傑作絵本シリーズ)

  • 作者: 谷川 俊太郎
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 2017/03/05
  • メディア: 単行本
生きる

生きる

  • 作者: 谷川 俊太郎
  • 出版社/メーカー: ナナロク社
  • 発売日: 2008/03/15
  • メディア: 単行本

写真家との共著もあるようですが、品切れのようです。

あさ/朝

あさ/朝

  • 作者: 谷川 俊太郎
  • 出版社/メーカー: アリス館
  • 発売日: 2004/07/01
  • メディア: 単行本

「朝のリレー」もそうした形式で出版されています。

秋ですから詩にも親しむことにしましょう。



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専門家のチェックが必要では?:"Mozart in the Jungle" [本]

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内幕ものはよくありますが、Amazon で表示されたこの本はオーボエ奏者からジャーナリストに転身した女性の話で、楽器を初めて手にするところからニューヨーク・フィルやオルフェウス室内管弦楽団のエキストラを経てジャーナリストに道を見出すまでを描いた作品で、原作は Amazon オリジナルで、それを元に Amazon Video が配信されています。

Amazon Video は視ていませんが、原作とは異なるものになっているようです。

 

Mozart in the Jungle: Sex, Drugs and Classical Music

Mozart in the Jungle: Sex, Drugs and Classical Music

  • 作者: Blair Tindall
  • 出版社/メーカー: Atlantic Books
  • 発売日: 2006/04/13
  • メディア: ペーパーバック
 

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日本語訳が上下二巻で出版されていますが、著者の私生活も綴られていて実在の人物も登場するのですが、私生活の内容についてはとやかく言うつもりはありませんが存命の人や既に亡くなった名の知られた人の関係者からクレームは来ないのだろうかと心配になる面はあります。

 

 

オーボエのリード作りの苦労なども綴られていてオーボエを吹く人にはより面白く読めるかもしれませんが、エキストラの仕事を得るためのあれこれなど、本当に実態はこうなのだろうかと思ってしまう面もあります。

 

なお、原書にある 第12章 神々の黄昏(Twelve Twilight of the Gods)

は日本版では省略されて、以降章の番号が一つづつずれています。

 

モーツァルト・イン・ザ・ジャングル【上】~セックス、ドラッグ、クラシック~

モーツァルト・イン・ザ・ジャングル【上】~セックス、ドラッグ、クラシック~

  • 作者: ブレア・ティンドール
  • 出版社/メーカー: ヤマハミュージックメディア
  • 発売日: 2016/11/21
  • メディア: 単行本

モーツァルト・イン・ザ・ジャングル【下】~セックス、ドラッグ、クラシック~

モーツァルト・イン・ザ・ジャングル【下】~セックス、ドラッグ、クラシック~

  • 作者: ブレア・ティンドール
  • 出版社/メーカー: ヤマハミュージックメディア
  • 発売日: 2016/11/21
  • メディア: 単行本

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オーケストラなどがエキストラを頼める演奏家も複数いてリストが作られていますが、それにも順位があるようです。

リストに加えられるかどうか、そしてその順位が何位であるかはいわゆるコネ次第というわけです。

 

コネは師弟関係だったり交友関係だったりです。

 

 

第5章 愛の妙薬

  P156 「ベッドをともにしてこそ真の共演者だ」

 

第10章 ウエストサイド・ストーリー

  P254 「私、ファーンと申します、オルフェウス室内管弦楽団の事務局の。次のツアーの件でお電話したんですけど?」

  P255  「で、クレアさん、どうですか?ほかの人にはもう全員声をかけたので、あなたがダメだとこちらも本当に困るんですけど?」

(管理者注:名前を間違えられている)

 

ピアノやヴァイオリンと違って管楽器はある程度年齢がいってから始めることが多いわけですが、強くオーボエを吹きたいと思ったわけでもなくいわばたまたま手にした楽器で世界有数のオーケストラで演奏するまでになる経緯はとても興味深いものがあります。

 

著者は幼少の頃からオーボエに憧れたというわけではなくて、簡単なテストで選ばれてアルファベット順にフルートなどから割り当てられたのですが、著者の順番になるとオーボエかファゴットしか残っていなく、あんなベッドの支柱みたいのは嫌だとしてオーボエを選びます。

 

 

第15章 乞食オペラ

  P128   実際、交響楽団でフルタイムの仕事をしていると、たいていの音楽家は日々の単調さに苦しむようになる。オーケストラの演奏者はまるで工場で働く労働者さながらに、何年も何年も同じような曲をくり返し演奏する。良いオーケストラに職を得たはいいが、そこからさらに成長しようにも、キャリアアップのチャンスはあまりに少ない。楽譜通りの完璧主義と不当な扱いとが音楽家たちをジワジワと擦り切らせていく。平日の夜と休日に仕事が入るため、一般の世界からも遠ざかるばかりだ。

 

才能と努力で音楽の専門教育を受けることができてプロの演奏家として立つことができても、例えばオーケストラの中で演奏するということは一人の演奏家という芸術家(artist)であるにもかかわらず指揮者の指示通りに演奏することが仕事であるいわば職人(artisan)にならなければならないことが大きなジレンマです。

 

 

アンコール 揚げひばり

  P307 今は音楽学校で教育を受けたプロの音楽家が、仕事を失って「アマチュア」となる時代だ。彼らの人生は一九五〇年代のアマチュア音楽家とは正反対と言えよう。趣味に関しては高い技術をもっているが、生計を立てられるような職業教育はいっさい受けていない──。大学で仕事につながる教育を受けながら余暇の時間に音楽を楽しむ代わりに、彼らは大学生活のすべてを費やして、趣味の場でしか役に立たない音楽の技能を磨いてきた。その結果、経済的に安定した仕事に就くことができず、結局音楽とは無関係な単純作業の仕事を点々とすることになるのだ。彼らの多くが備えているであろう、高度な知性や意欲を発揮できないままに。一方、真の意味でのアマチュア音楽家も消えつつある。なぜなら、地域のオーケストラや室内楽団はすでに音楽学校出身者がごろごろしており、素人である彼らには演奏のチャンスがほとんどないからだ。

 

私立の音大に行けばかなりお金がかかりますし、良い先生につくにもお金がかかります。

しかもそれに見合う収入は全く保証されてはいません。

医学部に進めるならその方が将来は明るいでしょう。

 

特に音楽の専門教育を受けて音楽の道で食べて行くということ、その困難さとオーケストラで演奏することの葛藤はこれから音楽の道に進もうとする人にもお勧めできる内容だと思います。

私生活は別にして。

 

また、アメリカの音楽学校では日本と違って一般教養は教えないようです。

そのため著者は数学の力が高校生以下であることを思い知って、ジャーナリストになるための学部の受験で大変苦労します。

最終的にはいくつかの大学から学費免除で合格通知をもらいますし、別のところでは文章を評価されるので言わば彼女がそうなってしまったのは専門教育の弊害かもしれません。

日本ではそれほどではないにしろ、専門以外では困った人であるという事例は珍しくありません。

 

 

第16章 不安の時代

  P151 私が二〇代前半の頃は、同年代の男性はずぼらなフリー生活の人が多かったし、一方オーケストラの同僚は大半がヨボヨボのお爺さんか、すでにフィアンセがいるかのどちらかだったのだ。三〇代になると、責任ある男性は家族を支えるために、真っ当なキャリアを求めてクラシック界を去ってしまう。そうなるとターゲットは業界外の男性になるわけだが、こうした人とは出会いの機会も少ないし、そもそも彼らは音楽家に対して妙なイメージを抱いていることが多い。外から見たら、クラシック音楽家は博学な超インテリであって、決して親しみを感じる対象ではないのだ。

「あーあ! 音楽家なんて、実態は学者ってよりブルーカラーの労働者なのにね」

(中略)

週に六日、しかも夜の時間に働いているため、「仕事帰りにデート」なんて不可能だ。たとえできたとしても、ディナー代やショーのチケット代に加えて『ミス・サイゴン』の仕事を休むことも考えると、コストは三〇〇ドルを優に超えてしまう。

 

「あーあ!」と言ったのは同じアパートに住むフルーティストのシドニー。

優秀で美人ですが、著者と同じ境遇です。

Powell の総銀を愛用していましたが、ある時著者と飲んでいる間に椅子にかけたフルート入りのバッグを盗まれてしまいます。

 

第21章 ミュージック・オブ・ハート

 P273   ニューヨークでの最後の夜、私は皮肉にもシティ・オペラで首席オーボエを務めることになった。演目はモーツァルトの『ドン・ジョバンニ』。ほとんど初見での演奏だった。というのも、ふだん首席を務めているランディ(彼は私のずっと昔の恋人だった)が急に体調を崩して、開演直前に私に代理を頼んできたのだ。オペラで演奏するのは初めてだったし、リハーサルにも参加できなかったため、私は恐ろしく緊張していた。ところが、この日のリードは今まででいちばんというくらい、ずば抜けてすばらしかった。自分のなかから音楽が自然に、そして表情豊かに流れ出てくるようだ。その音色に、木管パート全体が応える。それは、私の音楽人生を葬り去るのにふさわしい、情感に溢れた哀歌だった。

    公演終了後、ロッカールームにいた私のもとに、ひとりのヴァイオリニストが近づいて来た。「今日の君の演奏、すごく美しかったよ。僕がこれまでに聴いてきたなかでも最高の音楽だ」

    私は「ありがとう」とだけ答えて、オーボエケースを手にする。音楽家はちょっとした雑談の種に、お互いにお世辞を言い合うのが常だった。でもね、私は明日からあなたにとって何の意味もない存在になるのよ、そう言ってやりたい気分になる。だが、彼は立ち去ろうとしない。

「や、違うよ、本気でそう思ったんだ」

   彼は真剣な様子でさらに言い募った。

「こんなすごい演奏家がいるなんて・・・・・・なんで今まで君のことを知らなかったんだろう」

(中略)

五年前の私なら、きっと彼の褒め言葉に過剰反応して、たった一夜の演奏で自分の音楽キャリアが上向いた気になっていただろう。私でなくてシドニーだって、きっとそう考えたはずだ。でも、今の私にははっきりとわかる。今夜の演奏は、天から偶然降ってきた素敵な贈り物にすぎない。ごく稀にしか実をつけない木から、たまたま完璧な木の実がとれただけのことだ。

 

いくつものオーディションに落ち続ける著者ですが、ある演奏会では アンナ・モッフォ にとても良かったと褒められますし、初のリサイタルの評価もまずまずです。

 

上記のように心から良かったと言ってくれる音楽家もいるわけですしエキストラとはいえ有名オーケストラで演奏できるだけの才能はあるわけですから、運が良ければ今頃演奏家として名の知られた存在になっていたかもしれません。

 

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さて内容についてはそのくらいにして、読んでいて戸惑ってしまったのはヤマハミュージックメディアという音楽関連の出版社が出した本にしては一般的な用語でないものが使われていたり、音楽用語や人名の誤りがあまりにも多いことです。

 

訳語の不統一もありますので多分翻訳は複数の下訳を使っているのだろうと思われます。

また訳者紹介を読む限りでは訳者は音楽関係のものは訳した経験がないようです。

 

具体的に挙げます。

 

上巻 

  P71 ジュリアード四重奏楽団

    → ジュリアード弦楽四重奏団(Juilliard Quartet)

  P124 電気機具

     → 電気器具または家電品(appliances)

  P132 ジェームズ・ガルウェイ 

     → ジェームズ・ゴールウェイ(James Galway)

  P156, 203 楽譜スタンド    

     → 譜面台(music stand(s), stand(s))

       これ以外の箇所は「譜面台」と訳されています。

  P185 クルト・バイル    

     → クルト・ワイル または クルト・ヴァイル(Kurt Weill)

  P144ジョン・コリグリアーノ  

     → ジョン・コリリアーノ (John Corigliano) 

       これ以外の箇所(下巻二箇所)では正しく訳されています。

下巻

  P22 二箇所 腹飾り帯 

     → カマーバンド(cummerbund)

  P50, P96 聴衆席     

     → 誤りではないが 客席、聴衆の方が自然(auditorium, in the audience など)

15章 乞食オペラ(Beggar's Opera)

  これは誤りとは言い切れませんが、ジョン・ゲイの「乞食オペラ」をベルトルト・ブレヒトがドイツ語に訳したものにクルト・ワイルが音楽をつけた「三文オペラ」の方がよく知られています。

  ただ、「三文オペラ」はドイツ語で Die Dreigroschenoper, 英語で The threepenny opera ですので著者はオリジナル(曲は作者不明の歌が多く使われている)をイメージしたのかもしれません。

  しかし上巻でクルト・ワイルの名が出てくるので、「三文オペラ」の方ではないかと思ってしまいます。アメリカではそちらを意識するのかもしれません。

 

  P107 バリー・マニロフ 

     → バリー・マニロウ(Barry Manilow)

  P135 グリーク

     → グリーグ(Grieg)

  P203 楽器ホルダー 

     → フルートやクラリネットスタンドに備えられた、

      楽器を差し込んで立てるための突起(instrument pegs)。

     「スタンド」とした方が無難。

  P135, 上 P132 二箇所 コントラバスーン 

     → コントラファゴット 

     contrabassoon なのでコントラバスーンでも誤りではないが、

     コントラファゴットの方が一般的。

     上巻 P204 ではコントラファゴットと訳している。 

  P210 バルト 

     → バルテ(Adrien Barthe)

  P214 採用応募  

     → (団員)募集

  P236 サックスフォーン奏者 

     → サキソフォーン奏者またはサックス奏者(Saxophonist)

  P243 ニーゲル・ケネディ  

     → ナイジェル・ケネディ(Nigel Kennedy)

  P244 オフラ・ハーノイ  

     → オーフラ・ハーノイ(Ofra Harnoy)

  P298 ロリン・マゼール  

      → Lorin Maazel なので誤りではないが本来はマーゼルと発音するようで、

                   そう表記している場合もあるがロリン・マゼール OK。

  P298 リカルド・ムッティ 

     → リッカルド・ムーティ(Ricardo Muti)

       これは原文も誤りで、正しくは Riccardo Muti

  P299 「ビッグ・フォー」と言われる四つのオーケストラ

     → 五大オーケストラのうちの四つ(four of the "Big five”)

  P308 点々とする

     → 転々とする

 

日本語の訳文については可もなし不可もなしという感じで読みにくい文章ではありませんが、電子書籍のみで販売されている次の書籍の文章と比べると面白さという点で見劣りします。

 

「本物の男はリハーサルをしない 

~誰も笑ってはならぬ(演奏中は)~ 

 プロ・オーケストラの秘められた世界」

  ジャスティン・ロック著

 

著者はボストン・ポップスのコントラバス奏者でしたが、その後スコア・リーダーの仕事に就きます。

スコア・リーダーというのは TV 中継などで映像を切り替える指示を出す人のことで、例えばフルートのソロがある場合は適切なタイミングでフルート奏者を写すカメラの画像に切り替える指示を出します。

 

面白く読める本ですが、この中にも一箇所だけ惜しいミスがあります。

これは多分原書のミスでしょう。

 

フンメルの「トランペット協奏曲 ホ長調」に触れた箇所ですが、フンメルのこの曲は半音下げて演奏されることが通例だそうで、原調の楽譜と半音下げた楽譜がどちらも販売されています。

録音は圧倒的に半音下げたもの(変ホ長調、♭三つ。ホ長調は ♯四つ)が多いようですが、ウィントン・マルサリスは原調で録音しています。

一般的な inB♭ のトランペットで演奏すると原調では ♯六つになってしまいますが、半音下げると♭一つで済むからでしょう。

ならば inC の楽器で演奏すれば良いのにと思うのですが、音域の問題か何か理由があるのかもしれません。

 

その第二楽章(半音下げたもの)を 変ハ調 としていますが、 原調は イ短調 ですのでハ長調と同じく♯も♭もありません。ハ長調を半音下げたのが 変ハ長調 で、平行調は 変イ短調 です。

本文の中に、全部の音符に♭がついていてコントラバス八人のうち必ず一人は C と F をナチュラルにしてしまう間違いをする奏者がいると書いてありますので、この時使われた譜面は半音下げた版で、変イ短調 ですね。

 

ゴールウェイもちょっとだけ登場します。

 


2017.9.28 追記。
一部修正、加筆しました。

 

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黒柳さんは如何にしてパンダ好きとなりしか [本]

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休日に書店に寄って何冊か買ったのですが、たまたまですが赤ちゃんの名前発表の今日この本を読み始めて読み終わりました。

 

まだ日本でパンダが知られていない頃、子供の黒柳さんはパンダのぬいぐるみをお土産にもらって、とても気に入ります。

その頃はまだ本当にそういう動物がいるとは知らなかったそうですが、日本より早くアメリカには中国からパンダが贈られて大ブームになっていたそうで、ぬいぐるみもそんな中で作られたものだったようです。

 

上野動物園でパンダがガラス越しにすり寄ってきたという有名なエピソードが語られ、その写真も載っています。

中国の動物園でも同じようなことがあったとか、飼育員さんに案内されて裏口に行ったらパンダに頭を撫でられたとか、前世はパンダだったのではないかと思えるエピソードがたくさん綴られています。

 

 

岩合さんとの対談ですが、有名な授乳中のパンダの親子の写真を撮った時の苦労やその瞬間の様子を引き出すのは「徹子の部屋」を見ているかのようです。

 

母子の写真やそのほかのカラー写真、モノクロ写真、岩合さんのコメントもあって、パンダ好きにはたまらない内容です。

 

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以前新書で出されたものだそうですが、今年の春に文庫化されたようです。

 

 

以前掲載したパンダ(お父さんのリーリー。昨年10月10日撮影)を再掲します。

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今夜はパンダの夢でも見ましょうか。






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角田訳『源氏物語』 [本]

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先日書店に立ち寄りましたところ平積みになっていたこの本が目に入りました。

 

 

この文学全集は訳者の顔ぶれを見てもちょっと意外な取り合わせがありますが、面白そうでもありコアな読み手にとっては異論がありそうでもあります。

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与謝野訳や瀬戸内訳など多くの訳がありますが、今までは手に取る気が起きなくて敬遠していました。

 

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しかしこちらはパラパラとめくってみると確かに読みやすそうでした。

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香り袋付き、というのがユニークですね。

 

 

このシリーズの月報に瀬戸内さんのお名前もあるので、この新訳にも当然目を通していらっしゃるものと思います。

 

 

配布されていたパンフレットに本文の抜粋が載せられていますので、その中から一部引用します。

 

 光君がわらわ病を患ってしまった。あれこれと手を尽くしてまじないや加持をさせたものの、いっこうに効き目がない。何度も発作が起きるので、ある人が、

「北山の何々寺というところに、すぐれた修行者がおります」と言う。「去年の夏も病が世間に流行し、まじないが 効かず人々が手を焼いておりました時も、即座になおした例がたくさんございました。こじらせてしまいますとたいへんですから、早くお試しなさったほうがよろしいでしょう」

 それを聞いてその聖を呼び寄せるために使者を遣わした。ところが、

「年老いて腰も曲がってしまい、岩屋から出ることもままなりません」という返答である。

 

「仕方がない、内密で出かけることにしよう」と光君は言い、親しく支えている五人ばかりのお供を連れて、まだ夜の明けきらないうちに出発した。

 
※原文にはふりがなが多く振られています。
入院は11月の予定ですが、そのときにでも読もうと思います。


明日の朝は雨の予報ですが、雨でなかった場合もお墓に行くので朝の更新はお休みします。

 

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利用カード更新:千葉市図書館 [本]

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建物にはよく行きますが、最近本や CD を借りることは少ない千葉市中央図書館です。

 

調べ物が多いですね。

 

写真は以前掲載したものの再掲です。

 

 

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千葉市内にはいくつか図書館がありますが、一箇所で登録しておけばどこでも本を借りることができます。

 

返却も借りた場所でなくても可で、CD はダメですが本は千葉そごうなどに設置されたブックポストに返却することもできます。

 

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有効期限は5年で、誕生日が更新のタイミングです。

先日 CD を借りに行きましたら更新期限が過ぎていると言われました。

借りることはできましたが、忘れないうちにと翌日更新の手続きをしました。

 

利用資格は千葉市内在住か在勤です。

勤務先については前回の更新時は確認書類は求められなかったのですが、今回は必要になっていました。

そういえば先日新しい練習場所を借りるために新規に利用登録した時も同じでした。

 
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同じ建物内にある DOUTOR で休憩です。

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今日はお昼休みにはホットコーヒーを飲みましたが、明日はまた暑くなるそうですのでアイスコーヒーですね。

 

もうすぐお彼岸です。

 

彼岸花も咲いたかもしれません。


 

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「冷戦とクラシック」 [本]

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この著者の本は初めてですが、興味深く読みました。

だいぶ詰め込まれている印象で、もう少し言葉を尽くして述べても良いかなと思えるような箇所もありますが、なるほどと思う箇所も多くあります。

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第二次世界大戦の終了から始め、オーストリアとアメリカとソ連を代表する大指揮者を通じて冷戦の始まりそして終わりが語られます。

 

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コンクールもそれと無縁ではなく、ショパンコンクールとチャイコフスキーコンクールがどういう背景で誕生したのか、当初の目論見がどうなったかという経緯も非常に興味深いです。

ソ連という国でショスタコーヴィチがどう生きて作品を書いたか、なぜそうしなければならなかったのか、なども。

 

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時系列的に通史的に読むことができたのは良かったです。

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ベルリンの壁崩壊後にバーンスタインが混成オーケストラ/合唱団を指揮して第九を演奏したのは当時大きな話題になり、壁の破片を封入した CD が発売されるなど資本主義の勝利を象徴するかのような様相でした。

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これは輸入盤なので国内盤とはパッケージが異なります。

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この演奏はぜひ映像でも体験しなければというわけで DVD を買ってみました。

ブルーレイは発売されていないようです。

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オケ:バイエルン放送交響楽団

   ドレスデン国立管弦楽団

   ニューヨーク・フィルハーモニック

   ロンドン交響楽団

   レニングラード・キーロフ歌劇場管弦楽団

   パリ管弦楽団

 

合唱:バイエルン放送合唱団

   ベルリン放送合唱団

   ドレスデン・フィルハーモニー児童合唱団

 


ソリスト:ジューン・アンダーソン(ソプラノ)

     サラ・ウォーカー(メゾ・ソプラノ)

     クラウス・ケーニヒ(テノール)

     ヤン・ヘンドリク・ロータリング(バス)


冷戦とクラシック―音楽家たちの知られざる闘い (NHK出版新書 521)

冷戦とクラシック―音楽家たちの知られざる闘い (NHK出版新書 521)

  • 作者: 中川 右介
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2017/07/07
  • メディア: 新書
バーンスタイン/ベートーヴェン:交響曲第9番~ベルリンの壁崩壊記念コンサート~ [DVD]

バーンスタイン/ベートーヴェン:交響曲第9番~ベルリンの壁崩壊記念コンサート~ [DVD]

  • 出版社/メーカー: ニホンモニター株式会社ドリームライフ事業部
  • メディア: DVD

色々ありますが、やはり今の日本は平和なのだ、と安堵します。

'17.9.7 追記。
手元の DVD の裏ジャケットの写真と国内盤の表の写真が向きが反対であることに気づきました。
反対方向から撮った写真である可能性もありますが、手元のディスクのジャケット裏の写真はヴァイオリンの位置が違うように思えます。
改めて確認しますと、手元のディスクの写真は裏焼きです。
決定的なのはヴァイオリンの構え方が反対である事。
以前デュトワ、N響と諏訪内晶子さんのリーフレットの写真でこういうことがありました。
その時は楽器を持っていないので髪型も決め手になりませんでしたが、決め手になったのはデュトワの上着のボタンの位置。リーフレットの写真は反対だったのです。

 

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人と豹、人と歌 [本]

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先日ネットのニュースでこの本が紹介されていたのを読み、その日の帰りに書店に立ち寄って購入し、もう読み終わりました。

 

内容は「南国土佐を後にして」の誕生と当時の日本陸軍、日本陸軍と豹の「ハチ」、豹のハチと舞踊家 宮 操子、上野動物園、「南国土佐を後にして」とペギー葉山、ペギー葉山と「ドレミの歌」などの関連の中で綴られる縁(えにし)の物語です。

 

「南国土佐を後にして」は作者不詳の自然発生的な歌であったことはこの本で知りました。

土佐出身者で構成された日本陸軍 支那派遣軍 第四十師団 歩兵第二百三十六連隊(通称「鯨」。通称はコードネームのようなもの。土佐は鯨漁が盛んであったことから)の中で「南国土佐を後にして」の原型ともいうべき歌が歌われていたそうです。

 

のちにペギー葉山さんが歌った曲とは歌詞や節回しが異なっているそうですが、望郷の歌なので公式の「軍歌」ではなく軟弱なものとして軍務の中でおおっぴらに歌われることはなかったそうですが、誰もが知っていて慰安会などではみんな歌ったそうです。

 

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鯨部隊の第二大隊の第八中隊 第三小隊中国湖北省陽新県白砂舗に「警備」(攻略した土地に止まること)していた時に地元の住民から大きな豹を退治してほしいと言われたのを成岡(なるおか)小隊長が請け負います。

軍務ではないので希望者を募り、イノシシ狩りの名人など三名を選んで豹狩りに行きますが、巣と思われるところを焼き討ちしますと大きな豹は現れず、生まれて間もないと思われる子供が二匹残されていました。

 

一匹は北京の動物園が引き取りましたが、火傷をしていた一匹は隊で育てることにし、子猫にしか見えないその赤ちゃんは皆に可愛がられながら育ちます。

ミルクはないので食べ物を噛んで柔らかくしたものを口移しで与えたそうです。

 

そんな中、舞踊家の 宮 操子 さんの一団が慰問にやって来ます。

宮さんは舞台が終わるとマラリアで倒れてしまいますが、「ハチ子」(第”八”中隊、から命名。のちにオスとわかって「八紘【ハチ公】。”八紘一宇”から」と変えられます。通称ハチ)に慰められて回復します。

 

 

渋谷のハチ公は昭和10年に死んでいますが、「ハチ」の命名にはそのハチ公のこともちょっとあったかもしれません。

 

 

さて部隊が「警備」を後の部隊に任せて移動することになった時、困ったのは「ハチ」の扱いです。

まさか連れて任務を遂行するわけには行きません。

国内のあちこちの動物園に依頼しますが、どこも食糧難を理由に断ります。

結局あの 宮さん を伝として上野動物園に引き取ってもらえることになります。

 

これが前半の主な内容です。

 

 

後半は「南国土佐を後にして」とペギー葉山さんです。

伝承のような歌だったこの歌は節回しも歌詞も一定ではなかったのですが、音大出身ではないが音楽への夢を捨てきれない 武政 栄策 さんという方がしっかりとした歌唱ができた人の演奏を聴き取り、楽譜を完成させます。

これはのちにラジオで放送され、大きな反響を呼びます。

 

四月にお亡くなりにったペギー葉山さんの生い立ちについては省略しますが、NHK 高知支局の TV放送開始の番組の中で歌う写真や「スター千一夜」での写真を見ると、よく知られた姿とは同じ人とは思えないほどの美少女で驚きました。

 

ジャズ志向で英語の歌も歌っていたペギーさんは持ちかけられた「南国土佐を後にして」(鈴木 三重子 さんによる民謡調のレコード)を歌うことを固辞しますが、こちらも声楽家の夢を抱いたこともある 妻城 良夫 プロデューサー(声楽家の道を断念する件は胸に迫るものがあります)が執念を持って説得し、開局記念番組で歌うことを(騙し討ちのようにして)了承させます。

それにあたっては “男歌” だった歌詞を現在知られている歌詞に変えます。

ある歌をどの歌手に歌わせるかを決める、その見抜く力がプロデューサーの才能だそうです。

 

放送終了後のアトラクションで歌うということで了承したペギーさんは本番に組み込まれていることを現場で知って当惑しますが、プロとして歌を披露します。

歌い始めるとシーンとしてしまったので「やっぱりだめか」と思ったそうですが、よさこい節の部分に差し掛かると会場は大興奮で、最初は皆心打たれて聴き入っていたのだということを知ります。

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さて前半の内容で胸を打つのは「ハチ」の運命です。

昭和18年、空襲などに備えて猛獣殺処分の命令が東京都から下されます。

 

天真爛漫で陸軍の軍服を着た人が来ると檻にすり寄って甘えたハチ。

いまの天皇陛下も8歳の時にご覧になったハチ。

他の動物が警戒して口にしない毒入りの餌を疑うこともなく食べたハチ。

 

成岡さんが休暇で帰郷した時、電報でハチのことを訊ねたのは事が終わった一週間後のことでした。

 

いま、ハチは剥製となって高知市の子ども科学図書館で展示されているそうです。

 
明日の朝の更新はやはりお天気次第です。

 

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『新版 動的平衡』 [本]

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昨日の夕方はこんな空でしたが、今は雲が飛んでいます。

台風が心配です。

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さて今日の新聞の夕刊に青い菊ができたと報じられていました。

青いバラと同じくサントリーのテクノロジーによるもののようです。

 

そこで思い出すのは先日読んだ福岡伸一さんの本です。

 

最相葉月さんの青いバラについてのノンフィクションにも触れられていますが、同じ最小さんの星新一についての著作にも触れられていてとても興味深い内容です。

 

新版 動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか 福岡伸一
小学館新書 2017年6月5日 初版第一刷
「青い薔薇」──はしがきにかえて(抜粋)
   赤い薔薇を、ツユクサのような鮮やかな青に変身させたい。
   ハカセは根気よくこの作業を一歩一歩進めていった。
   花は鮮やかな青色に輝いていた。
   ハカセは気がつかなかったが、その花はどこから見てもツユクサそのものだった。
P.141
   最相葉月さんの『あのころの未来』(新潮社)が文庫化される際、解説を書かせていただいたことがある。この本は星新一のショート・ショートを現代の視点から読み直し、何らかの教訓を得ようという興味深い試みである。
(中略)
それを羨んだ友人の植物博士がブドウとメロンを掛け合わせて、ブロンの作出をめざした。メロンのように大きくてみずみずしい実がブドウのように沢山なる果物である。しかし、できたのはブドウのように小さな実がメロンのようにわずかしかならない植物だった……
ここで連想するのはバーナード・ショーにまつわる逸話です。
ジョージ・バーナード・ショー(George Bernard Shaw, 1856年7月26日 - 1950年11月2日)
逸話
ある時、イサドラ・ダンカン(Isadora Duncan, 1877年5月26日- 1927年9月14日)はショーに結婚を申し込み、こう言った。
「あなたの頭脳と私の肉体を持った子供が生まれたらどんなにすばらしい事でしょう」
しかしショーはこう答えて拒絶した。
「私の肉体とあなたの頭脳を持った子供が生まれたら大変ですよ」
これは遺伝学・人類学の入門書や雑文などで時おり引用される逸話である。バーナード・ショーが皮肉屋として知られていたのは確かであるが、相手はダンカンではなくサラ・ベルナールSarah Bernhardt, 18441022? – 1923326日)とも伝わっており、真偽のほどは不明である。都市伝説の可能性もある。
(Wikipedia より)
結婚を申し込むのが『ピグマリオン』で主役を務めたパトリック・キャンベルMrs Patrick Campbell (9 February 1865 – 9 April 1940)になっている場合もあります

* 『ピグマリオン』(Pygmalion)(1913年初演)ガブリエル・パスカルによって1938年に映画化され、ショーはアカデミー脚色賞を受賞した。また、アラン・J・ラーナーによってミュージカル化され、『マイ・フェア・レディ』としてブロードウェーで大ヒットしたことは良く知られている。

(Wikipedia より)

P.144
   青い色素を作り出す酵素を移し変えただけでは、植物は "思ったほど" には青くならなかったのである。
(中略)
   青い色素を安定して存在させるための細胞内環境、もともと青い花を咲かせない植物に備わっている色素合成経路からの干渉の排除、さまざまな要因が、青くない花を青くするためには必要であることが次々とわかっていく。

 

星新一が作品で同じようなことを言っているわけですが、バーナード・ショーが亡くなったのが1950年(昭和25年)ですので、その逸話が下敷きになっている可能性もないとは言えません。
 星 新一(本名:星 親一、1926年(大正15年)9月6日 - 1997年(平成9年)12月30日
 気まぐれロボット(1966年(昭和41年))のちに『きまぐれロボット』に改題。
 (Wikipedia より)
そのほか記憶のメカニズムやなぜ歳をとると時間の経過が速くなるのか、医学や新発見や新しい見方や考え方について森鴎外や北里柴三郎のエピソードも交えながら今では当たり前となっている事柄について当時の "権威" がどのようにそれを扱ったかなども述べられていて、非常に興味深い内容になっています。
単行本は二冊目が刊行されているようですので、読んでみようかと思っています。

 

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音楽家の死因 [本]

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以前歴史上の人物の死因を推測した本を取り上げたことがありますが、先日手にしたのは音楽家の死因を取り上げた本です。

 

モーツァルトもちろん取り上げられていて “モーツァルト耳” にも触れられていますが、なかなか見ることができないその図解が掲載されています。(無断では転載できないのでここではぼかしを入れています)

 

興味深いのは、モーツァルトが雇い主を見つけられなかった理由について、映画では「若い女性に近づけるのは . . .」と言われていたのですが実際は小柄であったこととその容貌がパッとしなかったからと述べられている点です。

有名なランゲによる肖像画はかなり美化されているようです。

 

2006年の「熱狂の日」に新発見の肖像画が展示されていましたが、それまでのイメージとかなり違ったなという印象がありました。

 



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今パガニーニのところを読んでいますが、ベートーヴェンは有名な難聴だけでなく主として飲みすぎによる様々な症状がかなりベートーヴェンを苦しめたようです。

ベートーヴェンの母親の実家がワイナリーであることは以前取り上げました。

 

 

パガニーニは確かに悪魔と言われるほどの天才演奏家で、残した曲の中には当時はパガニーニでなくては演奏不可能だったようなものもあります。

しかしベートーヴェンと同じように健康問題には長く苦しめられたようで、それらの中には誤った治療によるものが相当あったとのことで、そうでなければどれだけ演奏と作曲で活躍できたろうかと思うと残念な思いです。

 

本文中で述べられるその疾患の様子は悲惨なもので、もし同じような苦しみとセットなら演奏の才能を与えると言われてもお断りというほかありません。

 




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図版も豊富で、写真が残っている演奏家では確かにリストはご婦人方が失神したかもしれないと思えるほど整っています。

 

 

シューベルトやシューマンも相当悲惨であったろうと今から想像しています。

 



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以前取り上げた本より読み応えがあります。

ここで取り上げられている音楽家に興味がある方にはお勧めできます。




音楽と病〈改装版〉: 病歴にみる大作曲家の姿 (HUPセレクション)

音楽と病〈改装版〉: 病歴にみる大作曲家の姿 (HUPセレクション)

  • 作者: ジョン オシエー
  • 出版社/メーカー: 法政大学出版局
  • 発売日: 2017/01/24
  • メディア: 単行本

 

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私家版:ハチ公文献集 [本]

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去年の二月、東大農学部キャンパスにハチ公と上野博士の像を見に行きました。

 

 

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これらは以前掲載したものの再掲です。

 

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それ以来以前よりハチ公に対する関心が高まりました。

国立科学博物館にハチ公の剥製を見に行ったり書籍を買ったりしているうちにもっと深く知りたくなったのですが、なかなか良い資料はありません。

 



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いろいろ調べているうちにまとまった資料集が書籍として自費出版されていることを知りました。




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立派な装丁です。

何部作られたのかわかりませんが、相当な費用がかかったでしょう。

ハチに対する思いが凝縮されています。

 

その情熱に頭が下がります。

 



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出版されたのは 1991年です。

このほか「渋谷駅100年史 忠犬ハチ公50年」という書籍が 弘済出版社から 1985年に出版されています。


 

この資料集の内容は目次をご覧いただきたいのですが、昨年の銅像以前に同じようなことが考えられたことがあったという内容がありましたので一部をご紹介します。


P.351 
第七章 ハチ公のほんとうの気持
上野博士と五十九年ぶり銅像同士の対面
 昭和五十九年四月七日の『毎日新聞』
 『ハチ公』と『ご主人』
 銅像ご対面
「えっ、ハチ公が待っていたのはこの先生なの」と知った同学科(管理人注:東大農学部農業工学科)の学生たちが「それじゃ会わせてやろうよ」と、教室の廊下でホコリをかぶっていた銅像をハチ公まつりの開かれる八日、渋谷まで運び、銅像同士ご対面。
   上野博士は大正十四年五月二十一日、大学内で急逝した。博士が可愛がっていた秋田犬のハチ公が、その後十年近く、渋谷駅頭で主人の帰りを待つ姿が新聞に報道され、「忠犬ハチ公」として一躍美談のスターに。昭和九年四月には募金で銅像が建った。
   戦後「ハチ公は主人を待っていたのではなく、焼き鳥やおでん屋の残飯が欲しくて来ていた」などという異論が出て論争を生んだこともあったが、渋谷駅に事務局を置くハチ公銅像維持会が毎年、四月八日にハチ公まつりを主催してきた。
P.354
   大学の備品となった銅像。だれが作り、いつから大学にあるのか、教官や古い職員もわからない、という上野博士の銅像は、門下生であった牧隆泰編『農業土木学の始祖・上野英三郎博士の足跡・生誕百年を記念して』農業土木学会 によると、上野博士の遺徳を後世に伝えるために記念事業の一つとしてつくられた。




この本は非売品ですが、出版当時各地の図書館に寄贈されたようです。

今検索してみると次の場所にあると出ます。

閲覧できるかどうかはわかりません。

自費出版なので国会図書館には収められていないのかもしれません。


 国立科学博物館書庫

 東京大学 農学生命科学図書館図

 東京大学 農学生命科学図書館講座

 奈良県立図書情報館一般

 藤女子大学 図書館本館

 横浜市立大学 学術情報センター

 



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こちらは以前撮った渋谷のハチ公像です。

 

また会いに行ってみましょうか。





 

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